ゆる茶の茶話会 〜師走の巻〜
街にはクリスマスのイルミネーションとお正月の気配が溢れていますが、そんな喧騒を逃れて、ゆる茶の茶話会師走の巻がゆる~く開催されました。
中国茶をはじめ、お茶が大好きというお客さまをお迎えしての、令和元年最後の茶話会。テーマは「今年一年に感謝の気持ちを込めて、とっておきのお茶をご一緒に」です。
毎回、一生懸命考えてお茶のラインナップは決めますが、今月は、更に特別のお茶をご用意しました。
ウェルカムティーは「桂花緑茶(楓糖漿)」
フランスはパリで購入した雲南の緑茶に、桂花の花びらをしっかりいれて、メープルシュガーを少々加え、熱々のお湯を注いで…桂花の香りと優しい甘味で乾いた喉を潤していただきました。
最初のお茶は、平陽黄湯(浙江省)
一時期途絶えていた清代の銘茶で製造法が不明であったらしく、多くの試行錯誤を繰り返した末に、近年復活した黄茶です。
香りも口当たりも優しく柔らかく、わずかな香ばしさと麦芽糖のような甘露な余韻をお楽しみ頂きました。
次のお茶は、雪山手工野茶(福建省)
少し青みの残った姿の烏龍茶。
お湯を注ぐとまさしく烏龍茶の香りが立ち上ぼり、期待が膨らみます。
一煎目は、少し控えめにそれでも野茶の片鱗を覗かせる感じ。
二煎目以降は、淹れ手とお茶がハーモニーを奏でるように、お行儀の良さと野性味(野茶だけに)の両方の良いところを味わって頂きました。
3番目は、1979年鹿谷焙火烏龍(台湾)
こちらは、焙煎が丁寧にしっかり施された40年ものの老茶です。
陳年茶あるいは老茶は、好みと評価が分かれるお茶で、淹れ手の技術力ももちろんですが、飲み手であるお客さまの反応も気になるところでした。
上質なスコッチを彷彿とさせる、鼻孔をくすぐる豊かな香り…厚みのある芳醇な後味。
その場にいた皆に笑みがこぼれるようなひとときでした。
そして、締めくくりは妃子笑(福建省)
この日の全てのお茶をまとめるかのように、気品溢れる紅茶です。
透明感のあるお茶は気高く上品で、淹れ手のこの一年に対する敬意を表しているかのようにも感じられました。
今年の4月からスタートしたゆる茶の茶話会。
たくさんのお客様にお越し頂きました。
出会いの喜びと、45種類のお茶を心ゆくまで楽しむ醍醐味を共有させて頂きました。
心よりお礼申し上げます。
令和2年のゆる茶も、茶話会をベースに緩い歩みではありますが続けて参ります。
よろしくお願いいたします。
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